≪イペー観察記録≫ 杉並の辻さんからのお便りです。
 

和田さん
 

                        辻です。

 
 
 
幼いイペーとパラナ松の鉢植を我が家のベランダで育苗管理をして一年が経ちました。その育苗管理でいくつか気づいた事がります。
 
 
 
まずイペーは2種類あります。その2種類とも寒さに強く、未だに葉が付いたままで、ようやくこのところの朝晩の2度〜3度の最低気温で落葉が進んでおります。ところが近所の桜は1ヶ月以上前に紅葉して、最低気温が8度〜9度で完全に落葉しております。それにイペーは寒くなっても温帯樹のような紅葉が見られません。そして2度〜3度の低温に会うといきなり葉の変色が無いまま落葉するようです。ここで大きな疑問なのですが、よくイペーは桜と同様葉のない枝に一面に花が咲く写真を見ます。そしてどうやらその場所は東京よりも気温が高い所だと理解しております。なのに、どうして落葉するのか? そして結論としてイペーの落葉は温度が誘引するのではなく、どうやら別の条件で落葉するという事です。恐らく其れは地中水分量と関係しているのではないでしょうか。そしてこの推論を進めていくと、イペーの花芽分化は、多くの温帯花木のように、寒さ、即ち気温に反応して花芽分化が起きるのではなく、乾季に土中の水分量に反応して起るのでは無いかという事です。またイペーは夏場の生育中でも水分の摂取量が少なく日本の花木の灌水量の半分程度ですみますので、この植物は乾燥地帯で進化して来た植物では無いかと思っています。
 
 
 
次にパラナ松ですが、昨年秋に発芽して鉢で生育しております。この太古の化石と言われる植物を盆栽にすべくチャレンジ中で、枝振りを強引に針金で曲げて居ります。そして今年の秋10月頃、主幹を曲げての反応を見ております。この見所は、主幹機能が側枝に移って、側枝が主幹になり側枝を出すようになるのか観察中です、今のところ寒さが続いて生育が止まっている為にまだ結論はでておりません。何れにしても、自然ではひたすら天に向かって伸びるパラナ松を温帯の松の様な枝振りに出来たらとチャレンジしております。
 
 
 
僅か一年の観察ですでので不十分なデータは承知の上での観察記録、皆さんのご意見をお聞きかせ頂けたら幸いです。
 
 
 
東京杉並にて

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