花談議287≪ 昭子さんへ  嵐が去ったいま≫ しゅくこさんからのお便りです
 
       昭子さ~ん                

                                                                     しゅくこです

 
 
                     桜ラン
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きれいなお花の写真、たのしませていただきました。とくに桜ランははじめてみます。まるで砂糖菓子みたい。
 
こちらは嵐の後、被災された方々はこれからが大変です。
今日のニュースでは約200人の死者が出たとありますが、毎日その数は増えることでしょう。
アマゾンがうらやましいです。
 
一週間、暴風雨に叩き続けられた小さな庭は、あじさいすら首を垂れてホッと一息ついているような気配です。
 とつぜん、手元からバサバサと小さな音がしたかと思うと、「ミーッ !」と鋭い一声を残して、それは、姿もみせずに飛び去っていきました。
セミのことなど思いもしなかったので、ちょっと驚き、その余韻がずっと耳に残ってます。
 (あ~、そうなんだ。またいつもの夏がやってくるんだ・・・)
 
 こんな破壊的な災害のあと、あたりまえのように夏がくる、ということに対して、軽い意外性と安心感を覚えたのは生まれて初めてのことでした。
身体も心も湿ってカビがはえそうな感じで、ひさしぶりに甲羅干しに神戸にでました。バスはいつもの道路が土砂崩れで、遠回りしています。
 
街は太陽を浴びる人々の歓びで溢れ、ちょっと控えめな笑い声がさんざめいていました。神戸港から見える水面は不気味な凪。 
 
警戒心をひそかに孕みつつ、なにも起こらなかったかのような、偽りの平和顔を装っているような。

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