花談議483 「ちょっぴり寂しい秋のはじまり」 しゅくこさんからのお便りです。
はなさ~ん & みなさまへ
しゅくこです
お元気かしら? と思っていたところ、up-date をいただき嬉しかったで~す!
体調はいかがですか? モコちゃんは?
わたしの夏は「わぁわぁ」いいながら「風と共に去りぬ」でした。昨年の夏は避難所へ行ったほど
恐ーい台風オンパレードでしたが、今年は三田に関してはなんとかやりすごせたようです。
ご存知のように、日本で将来 ALT(Assistant Language Teacher)として働きたいという、元ホームステイ先の
親戚のマイケル君が泊まっていったのは夏の最後でしたが、その前の7月も6月も思わぬ来客がいくつかあり、お付き合いで出かけることも多くて、ひーひー喘ぎながら(アッ、ちょっとオーバーです) なんとか生き残って秋を迎えています。
その来客の中でもとくに印象的だったのは、90日間滞在していった「あしなが叔父さん」じゃなくて「あしながバチさん」6月のはじめ、裏庭の3mくらいの高さの白バラの、小さな葉のうらにとつぜん出現した、直径2cmくらいのハチの巣でした。
「すぐに退治しなさい。あぶないわよ」と相談した方たちに言われましたが、殺すのは嫌だし、一生懸命働いている一匹にみとれていると、肩を張っていまにも飛び掛かってきそうな形相で真正面から威嚇するようににらみつけるのです。
ネットでハチの姿や巣の形を調べてみると、どうやら攻撃的なスズメバチではなくて、のろま系のあしながバチらしい。
そのうち、10個くらいの巣穴になったとおもったら、どこからきたのかハチの数も増ました。
毎朝見に来るわたしのことも威嚇しなくなり、台風の雨、嵐にもにしがみついたまま、鉢たちは葉と巣の間に避難してじっと耐えていました。
村松さんのお友達の農家の常澤さんに相談したところ、「あしながバチはそのまま放っておきなさい。秋がくるとどこかへいってしまいますから」
「どこか?」とわたし。「さあ、どこかしらないけど、みんないなくなってしまうから」と。
「そのバラの木を触ったり、ゆさぶったりしないように」
それからせっかく咲いた白バラとすぐ隣のハチの巣をただみるだけ。
9/1日。いつものように裏庭にいってアッと声をのみました、見上げる巣は空っぽ。
ぶら下がっていたその葉だけが枯れていきました。
ホントにみんな一斉にどこかへ行ってしまったのです。
どんな客が帰った宴の後よりも、ちょっぴり寂しい秋のはじまりでした。