≪花談義601≫ 久しぶりの神戸 「Kobe・ジャカランダ」の公園 しゅくこさんのお便りです。

 

都賀さ~ん、 和田さ~ん & みなさまへ

                             しゅくこで~す

 

 

「尼崎市の武庫之荘のことなど」、写真をたのしんでいただき、とてもうれしかったです。ありがとうございました。

コロナ時代の生活、いかがおすごしですか?  体も大切ですが、心も息抜きが大切ですよね。

わたしの方は2回目の接種も終え、マスク生活もかなりなれてきました。

日本はいま梅雨で水害も聞かれますが、我が三田はいまのところ

霧雨程度でしっとりした深緑が心地いいです。

 そんな中、近所の友人が神戸新聞の記事の切り抜きを持ってきてくれました。「神戸でジャカランダが咲いたらしいよ」と。

ポルトアレグレのジャカランダのことは50年のブログでも書かせていただき、また地元のハニーFMの出している冊子にもちょっと載せてもらいました。

それを読んでいた彼女がわざわざ持ってきてくれたのでした。

「数日前の記事だから、もう花は終わってるかもしれない」と。

その午後、雨の止んだのをみてわたしは 電車に飛び乗っていました。

約2年ぶりの神戸。はやく会ってみたいと心が弾んでいます。

  新聞記事にあったジャカランダは、神戸市役所のすぐ近くにある東遊園地のたくさんの他の樹木のなかに、ぐんと背が高く、細身ですらりと優雅なたたずまいをしていました。

 

 

 

それぞれの国に国民性があるように、日本で植えられて20年もたつというこのジャカランダもまた、一目見てブラジルのとは違った雰囲気をもっていました。

日本の風土になごんだ風情で、花房の密度も薄く、物静かで遠慮がちでつつましいような。

それまでブログの写真で見慣れていたサンバの国ブラジルの、空を染めるほどの情熱的でダイナミックな紫雲木ではありませんでした。

 小鳥がたくさんその枝から枝に、花から花に、はしゃいで歌いつつ飛び交っている。

それをやさしく受け止めながら、このジャカランダもまた海からの潮風と軽やかなおしゃべりをしているようでした。

これはれっきとした日本の、いや「Kobe・ジャカランダ」と呼んでもいいでしょう。

 

 

平日のせいか、日本の気候のせいか、花の盛りが過ぎたせいか、花にもいろいろ事情があるのでしょう。

昼さがりの公園に人はなく、おばあさんとそのお孫さんらしい坊やがベンチでおやつを食べているだけの一枚の絵のような風景。すれ違いに少し話しかけたような気もしますが覚えていません。

わたしはスマホをむけて夢中で写真を撮り、満たされてやっとそこをはなれました。

情報をもらったおかげでぎりぎりセーフに会うことのできたジャカランダ。胸が熱くなりました。

 それから数日して、また友人が神戸新聞をもってきてくれました。

「この投稿欄の記事、シュッキーのことじゃないかしらと思って」

読むとあるおばあちゃんの投稿で、お孫さんとジャカランダの下でおやつを食べていると、三田からバスでこられた女性が、ジャカランダの写真をたくさん撮っていました」という内容だったのです。友人はてっきり私のことだと思ってもってきてくれたのですが。

「わたしのようでわたしでないよ。だってバスで行ったんじゃない。電車だもん。別の人でしょう」と2人で首をかしげて笑ったものでした。

神戸のイペはかなり有名ですが、ジャカランダもこうして新聞に登場するのをみているとこれからがまたたのしみになりました。